今日もまた、ボールは転がる

消え去っていってしまうものと、辿りつきたいところ。必死に手をのばし続けたい。

中村憲剛について思うこと

今日は仕事始めということで、非日常から日常に戻ってきたでございます。粛々とブログも更新するぞ。
 

さてさて、今となっては既に古い話なのだが、フロンターレの公式サイトに我らが大将、中村憲剛のピックアップ記事が掲載された。

 
 
この記事は、1月1日、年が明けるとともに公開されており、さながらチームからファンへのお年玉という格好。
内容も2014シーズンの悔しさと2015シーズンへの決意を語るもので、ファンの期待を煽る、と言ったら言い過ぎかもしれないけど、とにかく一年のはじめにふさわしいコラムになっている。オイラも早くシーズン始まれよお、と待ちきれない気持ちになったからね。
 
ライターのいしかわごうさんも自身のブログで触れていたし、今となっては今さら感を隠しきれない話題なのだが、思うところあってどうしてもこの記事について書いておきたい。
 
まずひとつは、憲剛さんが若手の覇気の無さ(とあえて言う)に言及していたこと。まあこれは彼も折にふれて言っていることなので、別に目新しい話ではない。
でもね、オイラ的には下の過去記事でも書いたように、今のフロンターレには戦う気持ちや泥臭い熱量みたいなものが決定的に足りないと思うから、いやいや頼んますよ、と改めて反応しておきたい話なのだ。


残り2試合、フロンターレには泥臭さを期待したい - 今日もまた、ボールは転がる

 
なにせこのシーズンオフでは、そういう戦える選手、アツい選手が一気に抜けてしまった印象がある。ジェシしかり、稲本しかり、田中裕介しかり。特にバックラインでそれが顕著なので、正直とても不安だ。
その辺りをいかにチームとして担保できるかどうかが、2015シーズンのカギだと思うのだけど。果たしてどうなるだろうね。
 
 
次にキャプテン中村憲剛について。
記事中にこんな一節があったことに、ぐっと興味を惹かれた。
 

自分をコントロールして沸点を低くせず保つ。例えば痛みによって60%しか出力できなくても、その中で出せるベストなプレーをしないといけないし、周囲の力を100%、90%引きさせるように考えないといけない。元来、試合中は直情型というか感情の起伏は激しいタイプだし、実はキャプテン向きではないのかもしれない。これまでは頭を冷やしてくれる人がいたけど、もう宏樹さんはいない。カッカするとプレーは荒れるしパスもずれる。

 
というのも、オイラはね、ずーっとキャプテン中村憲剛には疑問を抱いてきたから。
 
プレイヤーとしては本当に偉大な選手。偉大すぎてフロンターレというチームが逆に難しくなってるんじゃないかと思うほど。
だけど、外から試合を見続けてきた印象としては、彼はキャプテンじゃない。
 
本人も言っている通り、どうみても直情型だし、それがチームを鼓舞する激情という感じでもなく、空回り、もっといえば裸の王様になっているように見えていた。
キャプテンとして、チームの一体感をつくるとか、試合の中で我慢が必要な場面や勝負をかける場面でのチームの意思を形作るとか、そういう効能はあまり期待できないように見えてしまった。
そこが同世代の遠藤保仁小笠原満男との決定的な違いであり、彼らの率いるチームがタイトルを獲ってフロンターレが獲れない、その大きな理由なのではないかと考えさせられた。
 
このことはあまりメディアでもインターネット世論でも語られていないように思う。というか、むしろ中村憲剛=いい人キャラで通っているような気がするけど、オイラにとってはそれが不思議だった。
でも、本人が悔しさとともにこう語る記事を読んで、改めて自分の見立てに確信を得た次第。
 
ただね、そんな激情があったからこそ、中村憲剛という人は自らを奮い立たせて、トッププレイヤーにまで成長してこれたんじゃないかとも思うんだ。
だから、彼のキャラクターが駄目なわけじゃなくて、彼にキャプテンを担ってもらわざるを得なかった、フロンターレというチームに弱みがあるのだろう(その点でキャプテン井川を指名した相馬さんのチャレンジは買いたい)。
 
戦う姿勢の件とあわせて、フロンターレが今年良い結果を出せるかどうかのキーポイントになると思うので、憲剛さんの成長もチーム組織の成熟も注目して見守っていきたいものだ。
本人が自らそう発言して、戒めようとしている意味は重いはずだから。
 
最後に。いい加減、公式サイトをスマホ対応させてください。
せっかくの読み応えのある記事も読みづらくて仕方ないよ。
 
そんなこんな。
ぶっちゃけ、一番のポイントは守備戦術だと思うけどね。戦術論はやりたくない。